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書道上達コーナーその一

書道上達コーナーその一

平仮名をうまく書くコツ~その一~

・漢字と平仮名、片仮名の混じった日本語をうまく書くためには、字数の割合が最も多い平仮名が上手に書けなければ、漢字をいくら上手に書いても全体としてはうまく見えません。このコーナーでは平仮名の上手な書き方のコツを学んでまいります。

~漢字はやや曲線的に、平仮名はやや直線的に書きましょう~

「白ゆり」という三文字を書いてみましょう。
通常のお習字では多分次のような書き方になると思います。
白ゆり楷書    
一字一字はしっかりと書いていますが、漢字仮名混じり文としては残念ながら不適切です。漢字と仮名の線質が全く異なり、調和していないのです。


漢字と仮名を調和させる方法は三つあります。
①仮名を漢字に合わせて直線的に書く。
②漢字を仮名に合わせて曲線的に書く。
③仮名をやや直線的に、漢字をやや曲線的に書いて、中間的な線質にする。


私が長年提唱してきているのは③の方法です。


三つの中で最も常識的な考え方だと思うのですが、実はこの方法が最も難しい方法なのです。
なぜかと言いますと、この、漢字と仮名の中間的な書き方をするためには、漢字と仮名の両方の書き方を身に付けなければならないからなのです。
漢字と仮名をある程度まで身に付けるためには、膨大な練習量が必要で、書を専門的に学ぶ人でもない限り無理な話です。
でも大丈夫です。このコーナーで、私が手際よく漢字と仮名の調和法をお教えします。安心してついてきてください。
さて、「白ゆり」に戻りましょう。
今述べてきた③の書き方で書いてみます。
白ゆり二圭流                
「ゆ」や「り」をやや直線的に書いているのに対して「白」は左右の縦の線にふくらみを持たせ、やや曲線的に書いています。(このような書き方を『向勢〈こうせい〉』と言います。上段の「白」のように縦の線が互いに反っているのを『背勢〈はいせい〉』と言います。)
簡単に言いますと
『漢字はやや丸味をつけて書き、仮名はやや角ばった感じで書く』
それが調和のとれた漢字仮名混じり文を書く上で一番大切なことなのです。


平仮名をうまく書くコツ~その二~


・漢字との調和を考えて、平仮名はなるべく直線的に書く、ということを前回申し上げました。今回は実例を挙げて、そのことを考えてみたいと思います。

平仮名には曲線で丸める部分がたくさん出てきます。
その曲線で丸める部分をいかにして直線的に見せるかが、調和体平仮名を書くための重要ポイントとなります。
漠然と「直線的に丸める」といっても分からないと思います。
直線的に丸める、ということは「丸める部分は短い直線の組み合わせ」と考えることなのです。
結果的には繋がった一本の線ではあるのですが、引いている時は「短い直線を何本か繋ぎ合わせているような感覚」で書くのです。最初はジグザグ模様になったり、完全な三角形になったりしても構いません。とにかく円を直線として捉え直してみるのです。
それができるようになったら、今度は「方向を変えるときは少し丸みをつける」ようにするのです。理屈はそれくらいにして実例を見てみましょう。
画像の説明
上段は「よく見かける字形」です。特に子供はこんな感じの字を書きます。しっかりと書いていて好感が持てるのですが、漢字仮名混じり文では調和しません。
中段のように直線的な字形が漢字仮名混じり文の中では望ましい字形になります。
下段が骨格のイメージです。このようにブツ切れの直線の組み合わせとして平仮名を捉え直すことから中段の調和的平仮名が生まれるわけです。
もう一点、大事なことがあります。  
それは「丸める部分の面積は狭くする」ということです。直線構成にすれば必然的に丸める部分の面積は狭くなりますが、意識的にもそのように心がけて欲しいと思います。 
そのことによって、字形がよりすっきりしたものになるはずです。

最後に漢字仮名混じり文の実例を示しておきます。たった3文字の単純な文言ですが、漢字と平仮名の調和の具合が見て取れると思います。 
書道家水島二圭作品,画像の説明

左は一字一字を見るとよく書けているのですが、漢字と平仮名が調和していません。(活字は大体こんな感じになっていますので、ふだん見慣れており違和感がないかもしれませんが。)  
右は漢字と平仮名が字形、線質とも調和しています。「桜の字の木篇の横画と縦画」と「ち」の字の横画と縦画だけを見ても線質がそっくりなのがわかっていただけると思います。


~平仮名をうまく書くコツ~その三~


・『丸める部分は短い直線の組み合わせ』と捉えることが、漢字と調和した平仮名(漢字と調和した平仮名を「調和体平仮名」と呼ぶことにします)を書くポイントであると前回申し上げました。
前回は「ち」「ら」「ゆ」など、主に大きく丸める字を取り上げましたが、今回は「小さく結ぶ部分(丸める、というより「結ぶ」と言った方が良いと思いますので、「小さく結ぶ」ということにします)を持つ字」の書き方を取り上げます。  
小さく結ぶ部分を持つ平仮名は全部で十二あります。
「お」「す」「な」「ぬ」「ね」「は」「ほ」「ま」「み」「む」「よ」「る」
随分ありますね。四十六文字中十二。何と四分の一以上です。いかに多いかわかりますね。
ですから、小さく結ぶ部分を上手に書くことが、調和体平仮名を書く上で極めて重要なポイントになります。
今回はこの中から「は」「ほ」「ま」「よ」の四文字を取り上げます。
この四文字は『縦画から真っ直ぐに下りてきてクルッと左に丸める』という共通性を持っています。
丸める時のポイントですが、まずは「直線的に」ということがあります。直線的に丸める、ということは「四角形にする」か「三角形にする」ことになりますが、面積を小さくしたほうがすっきりしますので、三角形にします。
しかし、単純に三角形にしたのではいけません。縦画を一度左に軽く左に方向転換させてから上に持って行き、それから結び目を作るようにするのです。
見てみましょう。

①良くない例(ただ単純に結んだだけ)
画像の説明
②上手な書き方(縦画を下で一度左にひねる)
画像の説明
②の要領で「ほ」「ま」「よ」も書いてみましょう。
画像の説明
少し練習してみればわかると思いますが、結ぶときは筆を浮かせるとうまくかけます。
理屈がわかっても、手が覚えてくれるまでにはそれ相応の練習が必要です。「自分には才能がない」などと思わずに、めげずに練習してください。必ず書けるようになります。

Youtubeで無料の指導動画を配信しています。是非ご視聴下さい。










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